時間がないは言い訳?本当に忙しい社会人が学びを続けるために必要な現実と工夫

目次

時間がない…その言葉の裏にある「止まってしまう心理」

忙しいからできない」「やりたいけど、時間がない

この言葉は、社会人なら誰でも一度は口にしたことがあるはずです。
仕事、家事、育児、通勤、付き合い、休息、睡眠…毎日がタスクの連続で、気がつけば1日が終わっている。
「もっと時間があれば○○できるのに」と思う一方で、何も変わらない日々が続いていく。

でも、そんな私たちの「時間がない」は、本当に“物理的な不足”だけが原因なのでしょうか?
そこには、行動を止めてしまう心理や脳のクセが潜んでいます。

この記事では、「時間がない」という言葉の裏にある“見えない壁”を丁寧に紐解いていきますので、心当たりがある方や普段から「時間がない」という言葉を口にしてしまっている方は要チェックです。


「時間がない」は本当に事実?それとも都合のいい“言い訳”?

目覚まし時計を見て悩んでいる若い女性|時間が足りないと感じるイメージ

学びを継続できる人に共通しているのは、「いきなり完璧を目指さない」という姿勢です。

一見ストイックに見える継続者たちも、実は最初の一歩はとても“ゆるく”始めています。むしろその「小ささ」こそが、長く続く力の源泉になっているのです。

継続できる人は「初動のハードル」が低い

たとえば次のような行動を取っている人は、実際に学びを習慣化できているケースが非常に多いです。

小さなスタート例実際の行動内容継続効果
1日10分だけ読書寝る前のスマホ時間を読書に置き換え2週間後には30分に自然拡張
月に2回だけ集中学習第2・第4土曜だけ勉強会に参加習慣の基盤として機能
通勤中だけリスニングAudibleやVoicyを使って耳活継続時間が1ヶ月で10時間超

これらはどれも、「これならできそう」と思える小さな習慣であり、「完璧」を求めるあまり続かなかった人が、リスタートのきっかけとして取り入れた手法です。


続けられる人が大事にしている「4つの視点」

継続力が高い人は、以下のような心理的な考え方・設計をあらかじめ用意しています。

✔ 完璧主義を手放している

「やらなかった日はゼロ」ではなく、「やった日が1」とカウントする。たとえ1行しか読まなくても、自分を肯定する。

✔ サボることを前提にしている

「完璧に毎日続けよう」とは思わず、3日に1回でもOKという心持ち。むしろ“続けられない日”をどう扱うかが勝負と捉えている。

✔ 学びを“生活の一部”に組み込んでいる

「机に向かわなければ勉強ではない」という固定観念を捨て、歩きながら、食事しながら、移動しながら学ぶことも取り入れている。

✔ フィードバックを細かく取っている

毎日完璧な実績を記録するのではなく、「続いた日には丸をつける」「メモ帳に感想を書く」など、気軽な方法で進捗を“見える化”している。


「継続しやすい人」が実践する5つの行動設計

行動設計説明
1. トリガーを決める例:コーヒーを淹れたら読書開始、通勤電車に乗ったら音声学習など
2. 成果より記録を重視数字ではなく「やったかどうか」だけを追う
3. 難易度を下げる10分以内で終わる内容を選ぶ
4. フィードバックを得るSNSや記録アプリで“可視化”し、モチベーションに
5. サボっても翌日リセット「今日は無理」で終わらせず、「明日またやればOK」とする

続けるコツは「やめない」ことに全振りすること

どんなに短い時間でも、毎日、毎週、何かしらの形で「自分と学びをつなぐ」ことが重要です。
やらなければ0ですが、5分でもやれば前進です。1日1ミリの積み重ねが、1年後には大きな差を生み出します。


▷ ポイントまとめ

・やる気に頼らず、仕組みで続けている
続ける人は「小さく始めて、大きく育てている」
できなかった日を受け入れる柔軟性がある
完璧よりも、続ける設計を優先している
生活習慣と学びをリンクさせている


忙しい社会人のリアルな1日を分解してみる|“スキマ時間”は本当にないのか?

「自分の生活には勉強に使える時間なんて本当にない」

そう感じている社会人は決して少なくありません。仕事に家事、育児、通勤…やるべきことに追われていると、まとまった学習時間など夢のまた夢のように思えてきます。

しかし実際に、多くの社会人が送っている“ある1日のスケジュール”を分解してみると、驚くほどの発見があります。以下に、典型的な1日の流れを示します。


【モデルケース】ある30代社会人の1日スケジュール

時間帯行動内容学びに使える可能性
7:00〜8:00起床・出勤準備△(ながら学習の工夫で可)
8:00〜9:00通勤(電車・車)◎(音声学習に最適)
9:00〜18:30勤務×(基本的に学習は不可)
18:30〜19:30帰宅・食事・家事△(音声学習や子どもと一緒の学び)
19:30〜22:30家事・子どもの相手△(ながら視聴、短時間読書)
22:30〜24:00入浴・スマホでSNS◎(スマホ制限で学習時間に)

この表を見ると、「完全に空いている時間」は確かに少ないことがわかります。
けれども、「何かと組み合わせて学びを取り込める余地」は、日常のあちこちに潜んでいます。

たとえば…

  • 通勤時間(約1時間):電車内で本を読むのはもちろん、車通勤でもオーディオブックや講義音声を聴くことで、移動時間を“学び時間”に転換可能。
  • 家事の最中(食器洗いや洗濯など):手は動かしていても、耳は自由。ここでも“ながら音声学習”が活躍します。
  • スマホ時間(SNSや動画視聴):学習系アプリや自己啓発コンテンツに置き換えるだけで、知識は積み上がっていきます。

「学習できる時間がゼロ」ではない

大切なのは、“完璧な時間”を待ち続けることではなく、日常の中の「小さなスキマ」に目を向ける意識です。

たとえば、通勤やスマホ時間を学習に充てるだけでも、1日30分〜1時間は確保できます。
これは1週間で3.5〜7時間、1ヶ月で14〜28時間という大きな蓄積です。


▷ ポイントまとめ

  • 「忙しい」は事実でも、「学べない」は思い込みである可能性がある。
  • 完全に空いた時間ではなく、“組み合わせられる時間”を見つける。
  • 通勤・家事・入浴後などに、音声やアプリを使って効率よく学ぶ。
  • 毎日10分でも積み上げれば、半年後には大きな差になる。

続けるコツは、「時間ができたらやる」ではなく、「時間を見つけてすぐやる」姿勢です。


小さく始めて、確実に積み上げる人たちの共通点

グラフとメモ帳を前に、積み上げたコインを指さすビジネスパーソン|小さく始めて積み上げるイメージ

やるからには最初から完璧にこなしたい」「1日2時間、毎日やる!

——そんな理想を掲げてスタートしたものの、数日で挫折してしまった経験はありませんか?

実は、継続して成果を出している人たちの多くは、「完璧なスタート」を目指していません。
むしろ、“小さく始めて、続ける工夫をした人”こそが、結果的に大きな成長につながっているのです。

まずは「小さな習慣」から始める

継続している人の共通点は、最初の一歩がとても“現実的”で“気軽”であること。

たとえば:

  • 「1日10分だけ読書する」
  • 「朝の5分間、英単語アプリを開く」
  • 「通勤中に音声学習を聴くだけ」
  • 「まずは3日間だけ続けてみる」
  • 「月に2回だけ、オンライン勉強会に参加する」

このような“小さなハードル”から始めることで、「やろうと思えばできる」→「できたから続けたい」→「いつの間にか習慣になっていた」という流れが自然に生まれます。

以下は、継続できている人たちが実践している“始めやすい学習習慣”の一例です:

継続できる人が実践している「小さな習慣」の例

習慣内容開始ハードル継続率の目安
1日10分の読書低い高い
朝5分の英単語アプリ非常に低い非常に高い
週2回の自己振り返り低い高い
月に2回だけの勉強会参加中程度中程度
休日の朝に1時間だけ副業作業中程度中程度

「たったそれだけ?」と思うかもしれませんが、この“たった”の積み重ねが、1ヶ月・3ヶ月・半年と経つごとに、圧倒的な差を生みます。


「続けること」こそが最大の成果

大切なのは「やる量」ではなく「やり続けること」。
やらなければゼロ。でも、10分でもやれば確実に“1”が積み上がります。1日1だけでも、365日で“365”です。

しかも、慣れてくると10分が15分になり、自然と学習量が増えていきます。
つまり、「小さく始める=小さな成功体験を積む」ことで、前向きなループができるのです。

完璧を求めない、柔軟な“継続力”がカギ

そして、習慣化できる人の特徴としてよく挙げられるのが「柔軟さ」。

  • できない日があっても自分を責めない
  • サボったら翌日だけ少し頑張る
  • 毎日じゃなくても“やめない”ことを最優先する

これらの“ゆるさ”が、むしろ継続の秘訣だったりします。
「三日坊主」を避けるために、最初から“完璧を求めない設計”をしておく。これが、長期的な学びを実現するカギになります。


▷ ポイントまとめ

  • 小さく始めることでハードルが下がり、継続しやすくなる
  • 毎日でなくてもいい。「やめない仕組み」が重要
  • 完璧主義は挫折のもと。柔軟に続ける姿勢がカギ

このように「小さな一歩」から始めた人ほど、時間がない中でも確実に学びを積み上げています。
大切なのは、“やるかやらないか”ではなく、“やめない工夫をしているか”。

「続けられない自分はダメだ」と責めるよりも、まずは5分でできることから始めてみてください。
その一歩が、あなたの未来を確実に変えていきます。


スマホと習慣こそ、学びの時間を奪う“最大の敵”

スマホに夢中になって時間が奪われている男性

「本当に忙しいから学べない」の正体

今日は忙しかったから勉強は無理だった
その言葉、本当に“事実”でしょうか? それとも、無意識の言い訳になっていませんか?

たとえば、あなたが1日の中で「完全に自由な時間」が30分しかなかったとしても——
その30分、あなたは何をしていたでしょうか?

  • なんとなくSNSをチェック
  • YouTubeをだら見
  • ゲームやネットニュースを“無自覚に”スクロール

スマホを責めたいわけではありません。問題は、その時間の使い方が、自分でも把握できていないことにあります。


データが示すスマホ時間の“現実”

iPhoneの「スクリーンタイム」、Androidの「Digital Wellbeing」を見れば、1日のスマホ使用時間は一目瞭然です。
ここに出てくる数字を見て、驚いた経験がある人も多いはずです。

例)ある20代会社員のスクリーンタイム記録

アプリ使用時間(1日平均)
Instagram1時間15分
TikTok1時間5分
LINE45分
YouTube1時間30分
その他(ゲームなど)40分
合計約5時間15分

「そんなに見てないつもりだったのに…」というのが、多くの人の実感です。


なぜ“無意識”で使ってしまうのか?

スマホ依存は一種の“報酬型習慣”です。

  • 通知 → 脳が報酬を期待(ドーパミン分泌)
  • SNSの「いいね」 → 自尊感情の強化
  • 動画 → 脳の刺激 → 簡単に快感を得られる

つまり、スマホは努力しなくても快楽が得られる装置なのです。
学びは「未来への自己投資」であり、すぐに成果は出ません。
だからこそ、脳はどうしても“スマホの快感”を優先してしまうのです。


「見るな」ではなく「距離を置け」

よくある対策として「スマホ断ち」や「SNS削除」を試みる方もいます。
でも、現代社会でそれは現実的ではありません。

重要なのは、「スマホの誘惑から自分を遠ざける“仕組み”」を作ること。

たとえばこんな工夫

  • 通知オフ(特にLINE・SNS)
  • iPhoneの“集中モード”を活用し、夜間は学習アプリ以外を遮断
  • リビングにスマホ置き場を設け、勉強部屋には持ち込まない
  • 代替として、AudibleやVoicyなど“耳から学べる習慣”に切り替える

スマホと学びの“両立”は可能か?

スマホは敵でも味方でもありません。使い方がすべてです。

学びを継続できる人は、「スマホ=娯楽の道具」から「スマホ=学習インフラ」へと切り替えています。
ここでは、スマホの使い方によって1ヶ月の“学び時間の差”がどれほど大きくなるのかを比較してみましょう。

スマホの使い方で、1ヶ月にここまで差が出る

タイプ具体的なスマホの使い方平均的な使用時間/日1ヶ月での差分
学びに活かす人通勤中にVoicy・Audible、SNSチェックを1日15分に制限、YouTubeは英語学習だけ約1.5時間約45時間 → 学習に再投資可能
時間を奪われる人TikTokを“ながら見”、SNS通知で小刻みに集中を奪われる、寝る前にYouTubeを1時間以上見る約4時間約120時間 → ほぼ“1週間分”のロス

💡 月120時間=5日間×24時間。
つまり「スマホに費やした時間で、1週間“学習合宿”ができた」計算になります。


なぜ気づかないのか?“スキマ時間”の積み重ね

スマホ時間の多くは意図しない使い方です。

  • 5分だけSNS → 結局30分
  • 通知でLINE開く → 関連トークやリンクへ脱線
  • YouTubeのオススメ表示 → 連続再生に没入

これらは1回あたり数分でも、1日10回起きれば数時間に膨らみます
気づかぬうちに、“学びに使えるはずだった時間”を奪われているのです。


本当に変えられる? → 変えられます

スマホの時間を奪われる人ほど「使わなきゃ損」「通知を見ないと不安」と感じていますが、
実際に通知をオフにし、アプリ使用時間を制限してみると、驚くほど“脳が軽くなる”ことに気づきます。

スマホ依存→学習習慣に切り替える5ステップ

  1. スクリーンタイムをチェック(現状把握)
  2. 使いすぎアプリを1つだけ制限(制限時間を30分に)
  3. SNSは通知OFF+時間指定でチェック
  4. Voicy・Audible・スタサプ英語など耳学習アプリを常用化
  5. 夜のスマホ使用→読書 or 短い講座視聴に変更

▷ ポイントまとめ

  • スマホは使い方次第で学びの最大の敵にも、最強の味方にもなる
  • 習慣化の鍵は、“通知を断ち、代替手段(耳学習など)に置き換える”こと
  • まずは、自分のスマホ時間を正確に“見える化”するところからスタート

やらないことリストを作るだけで、30分は簡単に生まれる

やらないことリストをノートに書き出す社会人。机の上にはコーヒーと文房具が置かれており、静かな集中した雰囲気が漂っている。

「やることリスト(ToDo)」は熱心に書くのに、実際に手がつけられない——
そんな経験、ありませんか?

多くの人は、やるべきことを増やしすぎて「常に時間が足りない状態」に陥っています。
その原因の一つが、“やらなくてもいいこと”に気づいていないことです。

「やらないことリスト」がもたらす効果とは?

やらないことリスト(Not To Do List)を作るメリットは、単に時間が空くだけではありません。

  • ✅ 意思決定の回数が減る
  • ✅ 気づかない「時間の無駄」を可視化できる
  • ✅ 「やらなくていい」と決めることで脳が疲れにくくなる
  • ✅ 学びやすい行動パターンに自然と変わっていく

人は、意思決定するだけでもエネルギーを消費します。
「夜はスマホを触らない」と決めておくだけで、迷いが1つ減り、その分、他の大事な行動に集中できます。

実践ステップ:やらないことリストの作り方

  1. 1日の行動をすべて棚卸ししてみる
     朝起きてから寝るまで、何にどれだけ時間を使っているかを書き出します。
  2. “あまり意味のない習慣”を洗い出す
     「目的もなくスマホを触っていた」「テレビをつけっぱなし」など。
  3. “なくても困らない行動”を選んでリスト化する
     削るのではなく、「選んで減らす」ことが重要。

▶ 例:ある社会人の「やらないことリスト」

無意識の行動やらないことに変える方法
SNSを1日何度も開くSNSチェックは朝と夜の2回だけに制限する
食後にテレビをダラダラ観る食後は読書か音声学習の時間にあてる
寝る直前までスマホを操作22時以降はスマホを別の部屋に置く
通知が来るたびに反応するLINE・SNS通知は“まとめて見る”ルールに変更

小さな“やめる”が、未来を変える

30分の余白を作るのに、大きな決断はいりません。
むしろ、「気づいていない無駄」を1つ見直すだけで、日々の生活は変わっていきます。

  • 「時間が足りない」と嘆く前に、減らせる行動がないかをチェックしてみましょう。
  • 無理に“削る”のではなく、“選ぶ”意識が大切です。
  • その余白が、新しい学びを始める最初の一歩になります。

▷ ポイントまとめ

・まずは1〜2個の「やめる」を選ぶだけでOK
・「やらないことリスト」は、行動の“無駄”に気づくための武器
・毎日の中から、意味のないルーティンを意識して削ることが大切
・迷わず実行できる状態をつくることで、意思決定疲れも防げる


「30分しかないから意味がない」
「中途半端にやるくらいなら、今日は休もう」
——こうした“完璧主義”こそが、学びの継続を妨げる最大の壁です。

しかし現実は、30分という短時間でも十分な学習成果を得ることができます。


たった30分で何ができるのか?

「たった30分じゃ意味がない」と思いがちですが、実は短時間でも十分な成果が得られます。
以下に、学習時間ごとの“できること”を具体的に示します。

時間できること(目安)
10分・英単語100語の確認
・要点まとめノート1ページ作成
・音声講義を1本聴く
20分・ビジネス書10ページを読む
・問題集を5問解く
・ニュース記事1本の要点整理
30分・模試1パートの解答と見直し
・Audibleで本を1章聴く
・資格アプリで30問解く

✅ ポイントは、「中途半端だからやらない」ではなく「できる範囲でやる」こと。
10分、20分の積み重ねが、1週間で数時間、1ヶ月で十数時間になります。
忙しい社会人だからこそ、この「小さな学びの蓄積」が最大の武器になるのです。


分割学習(スプリット・ラーニング)のすすめ

近年注目されているのが、スプリット・ラーニング(分割学習)という考え方。
学習を30分や60分といった“まとまった時間”に限定せず、10分・15分単位で分割し、生活の隙間に組み込むという方法です。

この学習法は、以下のようなメリットがあります:

  • 集中力が持続しやすい(短時間だから疲れにくい)
  • 反復性が高まる(何度も触れることで記憶が強化される)
  • 日常に自然に組み込める(継続しやすくなる)

ポモドーロ・テクニックで“集中力”も倍増

さらに効果的なのが、ポモドーロ・テクニック
これは「25分集中+5分休憩=1セット」とする時間管理術で、次のようなサイクルで学習を進めます。

  1. 25分間、タイマーを使って1テーマに集中
  2. 5分休憩(立ち上がる、目を休める、軽くストレッチ)
  3. このセットを4回繰り返したら、15~30分の長めの休憩

この方法を取り入れることで、集中力が断続的に高まり、長時間学習も苦にならなくなります。


続けるために必要なのは、「まとまった時間」ではなく「覚悟」だけ

「時間がない」と感じている社会人の多くが、実は時間の“量”よりも、“使い方”に問題があるのです。

  • 通勤中に音声教材を聴く
  • 休憩中に1ページだけ読む
  • 食後に資格アプリを5問だけ解く

こうした“隙間の積み重ね”が、やがて大きな成果を生むのです。
やるか、やらないか。そこに必要なのは完璧な環境ではなく、小さな覚悟だけです。


▷ ポイントまとめ

  • 「30分しかない」は十分すぎる学習時間になる
  • 分割学習やポモドーロ・テクニックは忙しい人の味方
  • 短時間を“無駄”と切り捨てることが最大の損失
  • 続けることで知識は“習慣化”され、苦でなくなる

忙しいあなたにこそ、“時間を選ばずに学べる方法”があります。
次の10分、どう使いますか?

続けられる人が実践している「日常に学びを組み込む」工夫

電車内でイヤホンをつけ、スマートフォンを操作しながらコーヒーを手にする若い女性。通勤時間を活用して学習する様子。

「学びは特別な時間にやるもの」——そう思い込んでいませんか?
しかし、実際に学びを継続している人たちは、勉強を“特別な行動”ではなく“日常に溶け込んだ動作”として捉えています。
これは心理学的にも有効な方法であり、「行動の習慣化」や「環境設計」といった観点からも支持されているアプローチです。


学びを継続する人の特徴とは?

以下は、日常の中に“学びの習慣”を組み込んでいる人が実践している具体的な行動です。

日常動作学びの取り組み例習慣化のコツ
歯磨き中英語音声・Voicy・Audibleを聴く音声アプリを事前に起動しておく
通勤中(電車・徒歩)Kindleで読書/講座動画を見るイヤホン常備、事前にDLしておく
コーヒーを飲む前資格アプリで1問だけ解く「飲む前に1問」がルール
お風呂に入る前ノートや紙に今日の振り返りを書く湯船に入る前の“ルーチン”にする
布団に入る直前音声で復習を流すスマホは再生機能のみに制限しておく

「習慣トリガー」の活用がカギ

これらに共通するのは、「行動に学びを紐づけている」という点です。
この“紐づけ”を行う技術は「習慣トリガー」と呼ばれ、脳科学や行動心理学の分野でも注目されています。

習慣トリガーの効果とは?

  • 無意識に“次の行動”が決まるため、意思決定の負担が減る
  • 自分の生活リズムに合わせて設計できる
  • 「やらなきゃ」ではなく「自然に始まる」感覚になる

▷ ポイントまとめ

  • 勉強は「特別な時間」にやるのではなく、「日常動作に紐づける」と継続しやすい
  • 歯磨き・コーヒー・通勤などの行動をトリガーとして活用
  • 習慣トリガーは、意志力に頼らず自然に学びを習慣化できる

学びを“非日常”のままにしている限り、忙しい日々の中で継続するのは困難です。
まずはあなたの日常の中にある「すでにやっている行動」と学びを結びつけてみましょう。 


行動を止めないための「心理的仕組み化」

チェックリストにペンをかざす手元の様子。習慣や行動の心理的仕組み化を象徴するイメージ。

「やる気があるときに行動する」のは誰でもできます。
しかし、学びを継続できる人は、やる気がない日にも“ゼロにはしない”工夫を持っているものです。
その工夫の一つが、「心理的仕組み化」という考え方です。


続ける人がやっている“最低ラインの設定”

心理的仕組み化とは、意志の力に頼らず、行動を“自動的に”続けられるようにする設計のこと。
なかでも非常に効果的なのが、「最低限のライン(ミニマムアクション)」を決めておくことです。

たとえば、次のようなものです:

  • 本を1ページだけ開く
  • 資格アプリを1問だけ解く
  • ノートを10秒だけ見る
  • 講義動画を30秒だけ流す

こうした“超小さな行動”は、「やらなかった罪悪感」を防ぎつつ、「今日はここまででOK」と自分に許可を出す手段になります。
しかも一度始めると、脳の“作業興奮(作業を始めることで集中モードに入る反応)”が起き、気づけば10分、20分と続けていることも少なくありません。


なぜ「ゼロにしない仕組み」が効果的なのか?

人間の脳は、「途切れる」ことを極端に嫌う性質があります。
たとえば、「勉強の連続記録が3日続いた」ときに、4日目が空白になると、急にやる気がなくなる。
これを防ぐには、“連続性”を保つための心理的トリックが有効です。

  • やらなかった罪悪感ではなく、「今日は最低ラインだけやった」という達成感を得る
  • 記録アプリやカレンダーに「やった印」を付けて“連続性”を視覚化する
  • ルールを「毎日30分」ではなく「最低1分やる」に変更することで、ハードルを極限まで下げる

▷ ポイントまとめ

継続できる人の習慣続かない人の特徴
最低限の行動だけでも“やったこと”にする今日は無理と決めつけて“完全に休む”
やる気に左右されない仕組みを持つやる気が出るまで待ち続ける
「ゼロではない」状態を毎日維持「0日」が続きやる気がなくなる

今日からできる「心理的仕組み化」のすすめ

  • 朝、歯を磨く前にノートを1秒だけ開く
  • 昼休みにアプリを1回だけ開いて閉じる
  • 寝る前に本を手に取って1ページだけ読む

こうした行動は、“学びの種”になります。
それが芽吹くかどうかは、あなたが「ゼロにしない」選択をできるかどうかにかかっています。

まとめ|時間がないのではなく、「優先順位が見えていない」だけかもしれない

私たちはみな、平等に24時間を与えられています。
その中で何をするか、何に時間を使うかは、すべて自分の選択です。

「時間がない」というのは事実かもしれません。
でも、「時間がまったくない人が、勉強してはいけない」わけではありません。

1日10分でも、3日に1回でも、
やめなかった人だけが、自分の未来を少しずつ書き換えていける

言い訳をしない完璧な人なんていません。
でも言い訳の中から、ひとつだけ小さな“できること”を拾えた人だけが、一歩を進められます。

今日の10分を、未来の自分のために使ってみませんか?

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この記事を書いた人

sioのアバター sio f-leccs運営者/現役会社員

学び直しで人生が変わった30代会社員。忙しくても再学習・資格に挑戦したい人を応援するため、社会人のための学びを応援する「社会人の学び場」を運営中。勉強に関する豆知識や資格情報・通信講座のリアルを、体験ベースで発信。

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